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本当は残念でない、マツタケモドキ

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これまで、キャンプ場恒例のきのこ狩りイベントが雨に見舞われるようなことは無かった。本来の体育の日である10月10日は、晴天の確率が最も高い特異日ということで選ばれたくらいだから、ということもある。
しかし、今年は3連休の真ん中の日曜日、受付開始時間の9時半になっても前夜からの雨がやまず、山の斜面は滑りやすいので、子供も参加するイベントとしては開催が危ぶまれる状況となった。

とはいえ、きのこ狩りを楽しみに来ている家族も多いので、まずは僕がキャンプ場内に生えているキノコのミニ・ガイドツアーをやってから、林道と尾根周辺に限定して実施することにした。
キャンプ場内では、ヌメリスギタケモドキ、ツチスギタケ、ハタケシメジ、ナラタケ、キクラゲなどが見つかり、参加者の意気が上がったところで安全面での注意事項や、入ってもよい場所の範囲を伝えて山に送り出した。

前日の下見では、クロカワは相当採れたものの、コウタケは既に朽ちかけているようなものばかり、ホンシメジはまだほんの幼菌、クリタケ少々と、もう終わりがけのような状態であった。そんな中で目立っていたのは、写真のマツタケモドキ。

マツタケそっくりの風貌なので、マツタケでないことが分かった時のガッカリ感からか、目立つところに出ている割に取り残されているのは、そういう気分を反映してのことであろう。
しかし、今回改めて味わってみると、やや乾燥していたこともあって、きのこらしい温和でしっかりとした香りと旨味があり、非常に美味しくいただけた。本当は、残念なきのこではないのだ。

きのこ狩りイベントのほうは、やはり山の状況を反映して、参加者が持ち帰ってくるきのこはいつもより少なかった。そんな中でも、大きく傘が開いた巨大なマツタケをゲットしたお子さんもいて、誇らしげな様子が微笑ましかった。
このところ、きのこの発生ピークが以前より10日は前に来てしまっていることが気がかりではあるが、楽しみにしてくれている人がいるかぎりは、何とかこの役目をお引き受けしようと思う。
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八ツ面山きのこ散歩(6)カラカサタケ

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先週末、きのこキャンプから帰ってすぐに西尾の八ツ面山にも行ってきた。
乾燥しているので、予想どおり山にはきのこの気配が全く感じられず、わずかにアラゲキクラゲを見かけただけ。実家に向うために山を下り、外周の道を車で走り始めた所で何かが目にとまった。

車を停めて見てみると、道路際まで竹林が繁茂しすぎて伐採された場所に、カラカサタケの幼菌が1本だけ、すくっと立っていた。
カラカサタケはこれまでさんざん見ているのに、なぜか八ツ面山で見ると新鮮に見えるから不思議。そういえば、長野で見かける場所も、開けた明るい斜面で、同じように竹林がそばにあるようなところだった。

ただ、カラカサタケは、他にきのこがほとんど見られないときに出ている時が多いような気がする。高温や乾燥などお構いなしに出るので、そういう印象が残るのかもしれない。

結局その後も、まとまった雨が降らないまま週末を迎え、10月の中旬という例年ならきのこシーズン真っ盛りにもかかわらず、どこでも地上生のきのこは全くパッとしないようだ。

今年はそこそこ楽しませてもらっただけに、このまま秋終盤のきのこに突入するのは少し寂しいような気もする。
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シロノハイイロシメジ

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体育の日の3連休の中日に降って以来、2週間雨が全く降らない上に高温の日が続き、山はすっかり乾燥してしまった。地上生のきのこはもう望み薄だろうということもあって、東海北陸自動車道をひたすら北上し、ブナ林帯まで足を延ばしてナメコやムキタケを探しに出かけた。

ナメコはまだ少し早めだろうと想定はしていったものの、さすがにこの乾燥続きで、早生のナメコも顔を出すのをためらっているようだった。倒木を中心に見て回ったが、ちらほら見つかるだけで、大群生の興奮には程遠い状態。

林道沿いでチャナメツムタケがそこそこ採れたので、帰りがけに、それまで立ち枯れや倒木ばかりを見ていた目を地上にも向けてみたところ、道のすぐ脇でシロノハイイロシメジの群生を発見した。大人数で歩いていたにもかかわらず、行きに全く誰も気づかなかったのが不思議。

シロノハイイロシメジは、いつも行く長野のキャンプ場でも晩秋にかけて発生する。やはり、日当たりのよい道路際の草むらや落ち葉の溜まるようなところ。僕は大丈夫なのだが、ねぎちゃんは、これを食べて少し当たったようで、それ以来あまり手が伸びないとのこと。お酒との相性があるのかもしれない。

そういうリスクも踏まえたうえで、みんなで一緒にホイル焼きにしてみんなで少しずつ試食してみたところ、その濃厚な旨味に驚きの声が上がった。集団心理による部分を差し引いたとしても、相当美味しい部類に入る。
毎年必ず見つかるきのこではないという点が残念だが、これなら少量の試食レベルを超えて使ってみたい気がする。

晩秋の恵み

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今年は、10月が記録的少雨、11月に入ると今度は土日のたびに雨。気温は平年より3度は高い日が続いている。
ナメコ採りになかなか行けずにストレスが溜まっていたこともあり、東濃でアミタケがまた大発生しているとの報を受け、矢も楯もたまらずその情報の主であるツカさんに連絡を取った。

東濃では、宅地造成や道路工事に伴って丘陵地帯の山肌が削られ、そこに若い松が伸び始めたような場所がそこら中にあり、そうした斜面にアミタケやシモコシがよく発生する。
今日連れて行っていただいた場所も、新興住宅街に面した斜面。近隣の方々が散歩する道のすぐ上の方で、おじさん二人がへばりついて何やら採っている、という感じである。

とにかくものすごい発生量で、最初のうちは喜んで採っていても、次第に単調な作業と化してくる。きりがないので、良い状態のものだけを選り好みして採るようにしてきた。それでも、2時間で手提げ袋が一杯になってしまった。

家に戻って、ツカさんから頂戴したカゴに盛ってみたところ、左上の方にハートのマークに似たアミタケがあるのを発見した。採っている時には気が付かないのだから不思議である。
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東京虫食いフェスティバル6

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東京虫食いフェスティバルには、今回で3回目の参加となった。
これまで2回はいずれも一人参加だったので、レポーター気分で一所懸命メモを取ったりして聞いていたような気がする。しかし、今回初めて一緒に行ってくれる奇特なお伴が見つかり、記録はそこそこにして、とにかくフェスティバルを楽しませてもらった。

2人だと何がいいかといえば、この日のために用意された虫料理の数々を色々試せるということである。今回用意されたのは7種類。このうち、5種類をシェアしながら食べた。一人だとこうはいかないし、夕食時にムシだけでお腹がふくれるというのも、さすがにつらいものがある。

その5種類とは、
①オオスズメバチの子しゃぶしゃぶ(2匹400円)a0066059_22175829.jpg
 巨大なオオスズメバチの巣から、自分でピンセットを使って前蛹や幼虫を取り出し、お湯でしゃぶしゃぶして食べる。まだ白っぽい前蛹の歯ごたえは優しく旨味も十分。幼虫はハサミでお尻を少し切ってフンを取り出してから湯をくぐらす。蛹よりレアな食感と風味が味わえる。
②虫の寿司(2匹400円)
 イナゴ、ミールワーム、デュビア(アルゼンチンゴキブリ)、カイコ蛹、クロスズメバチの中から、デュビアとカイコ蛹を選択。注文を聞いてその場で握ってくれる。デュビアは意外に外皮が柔らかくて癖もなく、サクサクとして非常に食べやすい。カイコ蛹はこれまでも食べたことがあり、やや桑の葉の青臭さが口に残る。
③デュビア串焼き(500円)a0066059_22183890.jpg
 デュビアというと聞こえはいいが、要するにゴキブリの姿焼である。これに限ったことではないが、あまりまじまじと見つめずにいただくのがコツ。
④トルゴキカレー(500円)
 グリーンカレーの上に、乾燥した小さなゴキブリが散らしてある。パクチー代わりにカメムシでも良かったかも。
⑤タガメウォーター(100円)
 洋ナシのような芳香を放つタガメの実力を確かめてみたかった。味は感じなかったが、香りは楽しめた。

高名な月尾嘉男先生(東京大学名誉教授)や山下雅道先生(宇宙航空研究開発機構名誉教授)からのお話は、地球規模どころか宇宙食にまで広がるとても壮大な内容だったし、蟲喰ロトワさんのお話も、よく整理されていて納得の内容だった。
ただ、こうしたお話が行われている最中も虫の試食に気を取られ、失礼ながら、オオスズメバチの蛹や幼虫をしゃぶしゃぶしている間は完全にそちらに没頭してしまった。

一番上の写真は、今回の「昆虫料理レシピアワード3」でグランプリを取った、「イナゴのキッシュ、タガメ風味のジャガイモのピュレを添えて」。下の1枚目は、カットしたキッシュにピュレをかけたところ。なんだか、想定外にインパクトのある絵になってしまった。

同じ皿の左横に見えるのは、惜しくもグランプリは逃したものの、味・食感の良さで好評だった「南蛮G」(Gとは、gokiburiのこと)。脱皮直後のデュビアは、脱皮したカニの料理と同じで、柔らかくて美味しい。
その後ろに見えるのは、「蚕蛹と焼茄子の甘酒ヴィシソワーズ」。カイコ独特の青臭みがほとんど感じられないほど高いレベルで仕上がっていた。その下の写真は、「ハチ駆除屋の食べる蜂ラー油」と「アメリカミズアブ幼虫の乾煎り」。この2つは説明不要なほどストレートだが、この潔さが良い。

会場は今回、これまでの中野桃園会館や新宿ロフトプラスワンのような、どこかアングラな感じの場所から、ガラス張りで道路からイベントの状況が丸見えの「芝浦ハウス」に場所を移した。昆虫食が、少しずつ社会に認知され始めたということを表現するには良い選択だったと思う。

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ツガサルノコシカケ

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山の中では色々な人に出会う。同じ森を歩いていても、それぞれ見ているものが違うので面白い。花や昆虫、鳥など、人それぞれ。

一昨年、ずっと観察の対象にしている巨大な倒木のところで、先客がヌメリスギタケの群生の写真を撮っていた。声をかけると、きのこに興味は無かったが、あまりに整った形で群生しているので撮ろうとしていたのだとか。奥三河の自然をフィルムカメラで撮るのを趣味にしている方で、沢伝いに相当奥まで分け入って撮影ポイントを探しているらしい。

昨年、その方から案内が来たので写真展を見に行くと、再会をとても喜んでくれた。先日、その方から夜電話があり、その倒木からは少し離れているが、面白いきのこを見つけたのでご連絡しなくてはと思い、電話しましたとのこと。

どうも話の様子からすると、サルノコシカケのよう。正直言って、サルノコシカケの類は食用になるものが限られているので、申し訳ないと思いつつも今ひとつ気乗りがしなかった。しかし、1週間後に手書きのきれいな地図が同封された手紙が届き、これはいつか行かねばなるまいと思っていた。

今日、その地図を頼りに行ってきた。小さな沢を渡り、目印の石積みから入っていくと、すぐ目の前に白く巨大なサルノコシカケが見えた。この類は非常に不得意ではあるが、ツガサルノコシカケではないかと思う。60センチはあろうかという大物で、さすがにこれほど大きなものは見たことがない。この森では超巨大なオオミヤマトンビマイタケが採れたり、ひと抱えもあるマイタケを採ったこともある。

大物が採れる豊かな森ではあるが、今日行ってみて悲しい現実も目にしてしまった。ここでは、カシノナガキクイムシの被害がまだ続いていて、ミズナラの巨木が次々にやられて切り倒され、薬剤で燻蒸されている。
それでも、もっとも立派な何本かの巨木は持ちこたえていたのだが、今年の夏、あの禍々しいフラス(カシノナガキクイムシの食べた木くず)が根元に積もり、樹勢が弱まってきていた。その巨木に黄色や赤の目印のテープが付けられていたのだ。なんとか来年、マイタケの発生を見届けたいのだが、もう切り刻まれるのは時間の問題。

写真を撮り終えて帰る道すがら、沢沿いの枯葉が降り積もった場所でチャナメツムタケが顔をのぞかせていた。やはりサルノコシカケよりはこちらのほうが有難い。
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覚王山できのこ狩り

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今日は、地元のきのこ作家、長谷川聡子さんが「覚王山アパート」にお店を出されたと聞き、きのこ狩りよろしくお邪魔してきた。

覚王山は、地下鉄東山線の駅名にもなっており、名古屋市民には極めてポピュラーな場所だが、他地域の方はご存じないと思われるので、少しだけ解説する。
名古屋には案外お寺が多いのだが、その中でも極めてユニークなお寺が覚王山日泰寺である。

1898年(明治31年)にインド北部で紀元前3世紀の文字が書かれた壺の中に納められた釈迦の遺骨(真舎利)が発見され、インド政府はタイ王国に寄贈、1900年(明治33年)にチュラロンコーン国王がその一部を日本に分与され、名古屋市民が熱心に立地を働き掛けた結果、1904年(明治37年)に現在の地に超宗派による新たな寺院が創建された。
「覚王」とは釈迦の別名であり、「日泰」とは日本とタイ王国を表している。日本で唯一の超宗派の寺院であることから、各宗派(19宗派)の管長が3年交代で住職を務め、大企業のトップなどの社葬も執り行われる。

日泰寺に至る約600mの参道には様々な店が立ち並び、日泰寺の東隣には、大正から昭和初期に建てられた松坂屋初代社長伊藤次郎左衛門祐民(すけたみ)の広大な別荘「揚輝荘」があり、平成19年に名古屋市に寄贈され、修復ののち現在は市民に公開されている。

古くからの参道には、次第におしゃれな店が増え始め、現在では独特の雰囲気を持つ街歩きスポットに変身し、古びた2階建ての「覚王山アパート」には、個性的なアート作家の小さなショップが入居している。

長谷川聡子さんのお店の名前は、「HARORE」。キノコのことをマオリ語でこう言うのだそう。お店の中には可愛らしいキノコ作品がぎっしり。
僕には、こういうカワイイ系の品々はどう見ても似つかわしくないという自覚はあるので、きのこに囲まれて、つい顔が緩むのをこらえつつ、長谷川さんとしばしキノコ談義をさせていただいた。
お近くにおいでの節は、またお近くでなくとも、立ち寄られてみてはいかが。
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初めてのフユヤマタケ採り

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フユヤマタケは、ヌメリガサ科できのこ図鑑の中では始めの方に出てくることもあって、名前も特徴もしっかり頭に入ってはいたが、12月や1月という寒々とした時期に、採れるかどうかもわからない小さなキノコを採りに行こうというなかなか気持ちになれなかった。

しかし、菌友が籠に山盛りのフユヤマタケの写真をアップして、いくらでも採れると豪語していたので、ついに我慢できずに採りに連れて行ってもらうことにした。

発生場所は、シモコシやアミタケ同様、まだ若い松林を好むようだ。シモコシなら三河の山でも少しは採れるので、その同じ場所に生えていたはずなのだが、シモコシが終わるともう山には行かなくなることもあって、それまで縁がなかったのではないかと思う。また、仮にあったとしても数本くらいでは全く腹の足しにならないので、見過ごしていたのかもしれない。

それにしても、あるところにはある、というのはまさにこういうことだと実感。目が慣れてくると、ポツポツと面白いように見つかる。
群生している場所だとそれこそ足の置き場がないほどである。

そこに腰を落ち着けて、手の届く範囲にちょこちょこ出ているフユヤマタケを摘み上げながら、石突の部分をハサミで切り取っては籠に入れるという作業を繰り返す。相当採ったつもりでも、籠はちっとも重くならない。3時間弱採り続け、二人合わせて袋一杯、ようやくずっしりとくるまでになった。
大半は地味な茶系だが、たまに黄色のものも混じる。黄色のものはどう見てもキヌメリガサにしか見えない。

帰宅してからすぐに軽く湯通しして洗い始めたが、小さいうえにぬるぬるして、洗いにくいことこの上ない。洗う手間のことを考えてなるべくきれいに採ったつもりだったが、歩くうちに松葉などが籠の中に入り込み、結局は汚れた状態のまま洗い始めたのが悪かった。結局採るのと変わらないくらいの時間をかけて洗う羽目になった。

早速、夕飯でにゅうめんに入れて食べてみたが、つるつると実にのど越しが良く、美味しいきのこであった。ヤマケイのフィールドブックきのこ図鑑には、「小型のためあまり食用にされない」と、あまりモチベーションが上がらない書き方がしてあるが、苦労してでも食べる価値は十分にあると思う。
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菌類学セミナー2016(大阪市立自然史博物館)

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きのこが採れない冬の間は何をしているの?とよく聞かれる。
そういう時には、ついつい、実は冬にもきのこは採れるんですよ、などと、したり顔でエノキタケやヒラタケとかの話を始めてしまう。聞いている方が、きのこ以外のもっとポピュラーな趣味の話に切り替えようとしているのかもしれないのに。。

実際のところは、やはり寒いのであまりフィールドには出かけず、街なかできのこグッヅを探すとか、きのこの勉強会やイベントがあれば参加したりしている。
23日(土)は、大阪市立自然史博物館で開催された「菌類学セミナー2016~アマチュア菌学の活性化に必要な仕掛けを考える」に参加してきた。

演者が、大阪市立自然史博物館学芸員の佐久間さん、筑波大学の出川さん、「いきなりきのこ採り名人」著者の井口さん、「牛肝菌研究所」の種山さんという豪華メンバーであるうえ、聞いている方も関西菌類談話会の主要メンバーをはじめとするハイ・アマチュアと専門家と思しき人たちばかりというセミナーであったので、会場内は独特の雰囲気が充満していた。

3時間半にわたって何が語られていたかというと、DNA解析や情報技術の進展のなかで、キノコをどのように「情報化」して記録・保存・整理すれば研究資産となりうるか、そのプロセスで専門家とアマチュアはいかに協力していけるか、というようなことだったと思う。

演者の間だけでなく、会場内からも次々と鋭い突っ込みや質問が入り、日頃、「行った、採った、食った」という世界にしか身を置いていない者にとっては、異空間に迷い込んでしまったとしか言いようがない。

僕が欲しい情報は、いつ、どこで、何が、どれくらい確実に採れるか、ということなので、気象条件、日時、位置情報、到達ルート、発生環境、樹種、種の判別方法、発生頻度・周期といったダイナミックで変化に富んだものだ。これにさらに、味・食感・香りといった調理に必要な情報が加わる。

会場となった大阪市立自然史博物館は、展示内容の面白さもさることながら、ミュージアムショップの充実ぶりも特筆ものである。店自体は小さいのだが、ココロをくすぐるモノが次々と見つかり、相当な自制心をもって臨まないと思わぬ出費につながりがちである。今回も、数点のお買い上げとなってしまった。

きのこグッヅのコレクターではないとは言いながら、長年の間に次第に増殖して、リビングの一角を侵食し始めている。お目見えさせていないものも含めて、そろそろこれらの整理分類も必要になってきたような気がする。
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珍しい食材を心置きなく楽しめる豊橋の居酒屋

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豊橋に職場が変わって約7カ月。胃袋で豊橋を理解しようと、職場のある豊橋駅前の「開発ビル」から徒歩で昼休み時間内に戻ってこられる範囲でランチのお店を開拓している。
既に80軒を超え、100軒の大台も視野に入ってきた。

ファストフード店や全国チェーン店は除外しているが、そもそも豊橋駅界隈から市役所あたりまでの中心市街地には驚くほどそういう店は少なく、昔ながらの食堂やうどん・そば屋など地味に美味しい店が地元民に愛されながら生きながらえている。
町おこしで創られた「豊橋カレーうどん」ももちろん良いが、豊橋市民はもっとこのことを自慢すべきだと思う。

おかげでランチタイムには結構詳しくなったが、悲しいことに下戸なので、飲み屋の開発はいっこうに進まない。
そういう中でも、いつかは行きたいと思っていた居酒屋が、「アジアン居酒屋 善」である。ここは豊橋鉄道渥美線の新豊橋から2駅、小池駅で降りて5分程度。まさか一人で居酒屋には行けないので、個人的趣味に付き合って頂ける奇特な人を探さなければならなかった。

このたび、目出度く4人でこの居酒屋に行けたのだが、写真をそのまま載せるのはあまりに刺激的だったため、スマホで撮った中から適当に8枚を選んで組み写真にしてみた。
小さくなっただけで、一度に目に入る分、余計に刺激的なのかもしれないが。。左上から、トゥッケー(ヤモリの一種)、サソリ(小)、カエル、バッタ、コガネムシ、再びサソリ、左隅の串はラクダと普通の?鳥つくね、となっている。この他にバンブーワーム、ワニのテールの串焼きも食べた。

きのこは美味しく有用な成分も豊富に含むのだが、残念なことにカロリーがほとんど無い。
こういうものを食べるのは、食料が途絶した場合などに備えて、たんぱく質やカロリー源になりうる昆虫や爬虫類・両生類などに対する抵抗感をなくしておきたいとか、未来の食料資源としての昆虫食の「スジの良さ」を広めたいとか、様々な理由付けはしているが、本当は単に好奇心を満たしたいという極めて個人的な欲求からである。

お店には他にもタイ直輸入の虫、蛇、獣肉など気になるメニューが多数あったが、勢いで食べていても、一定時間を過ぎるとやはり普通のもので腹を満たしたいという欲求が沸き起こる。結局、店を出てから、豊橋駅前の食堂に移動して口直しをした。

それにしても、こんなメニューを提供している店なので、一癖ありそうな小難しいご主人が仕切っているかと思いきや、おもてなししてくれるのは、すれた感じが微塵もなく、アットホームな感じのおばちゃん。会話も自然につながり、実に居心地が良い。僕らのためにバレンタインのチョコまで用意していてくれた。

居酒屋が本業ではなく、あくまで豊橋特産のウズラ肉の加工販売と「世界の食材」の輸入販売をしている会社が、お客様のために開業している居酒屋だからということもあるのだろう。こんな居酒屋なら、また誰か犠牲者を募って行ってみたいと思わせてくれる店であった。

アミガサタケの好きな場所

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今年で2年目、アミガサタケのシロ巡り。
去年初めてお誘いを受け、菌友のシロを何か所か巡らせていただき、トガリアミガサタケをウハウハ採らせてもらう、という単純明快な春のお楽しみ。

事前の偵察によると、今年はどうも雨不足のせいか、発生量が今ひとつということだった。行ってみると、確かに去年のように、トガリアミガサタケの黒く尖った傘が「林立」しているというような場面こそ無かったが、目を凝らせば、あるべきところにちゃんとあるという状態ではあった。

この、あるべきところにちゃんとある、ということがいかに素晴らしいことか。アミガサタケのシロを自分の近所で何か所も維持するためには、普段から並々ならぬ努力が必要である。

アミガサタケは、深山の美しい林床ではなく、極めて人間臭い場所、例えば、側溝のある道路際の日陰で、落ち葉が積もり、空き缶やごみ袋が落ちていたり、不法投棄の防止柵が巡らされているエアポケットのような場所、公園や運動場のトイレの裏側といった、陰陽で分ければ明らかに「陰」の場所を好む傾向がある。
桜の花が美しい明るく開放的な土手に生えないわけではないが、そのような場所に生えている確率は明らかに低いと思う。

散歩するなら、土筆の生えるような明るい場所、ごみの無い気持ちの良い場所を選びたくなるのが人情であるが、アミガサタケを探すには不適切であり、あえて足の向きにくい方を選んで探さなければならない。そういう努力を年々積み重ねた結果、安定したシロを何か所か維持できているということがすごいのである。

今回も、次から次へと車で移動しながら、そういう薄汚れた陽の当たらない場所を見て回った。我が家の近所でもこれくらいの場所ならいくらでもありそうに思えるのだが、それがなかなか見つからないのが不思議である。
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花よりきのこ

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春の国民的行事、桜の花見シーズンが終わると、ハルシメジのことが気になりだす。少し誇張はあるが、正直なところ自分にとって桜の開花は、あくまでアミガサタケやハルシメジの出方を推測するためのひとつの指標にしか過ぎない。

そして、この時期の野山には、新芽がいっせいに萌たち出始め、美味しい山菜を頂戴する機会も増えるが、自分だけで山菜採りに出かけることはない。

そういう変わり者であることを自覚しつつ、先週末、ハルシメジとアミガサタケのポイントを見に出かけたところ、初めて梅タイプ(上の写真)と山桜タイプ(下の写真)の2種類のハルシメジが近接して生えている状況に出くわした。
どれも少しずつしか採れなかったが、傘が明るい灰黄土色で柄がしっかりしている梅タイプと、傘の色が濃くて少し華奢な柄を持つ山桜タイプの違いを再確認することができた。

これまでは別々の日時・場所でしか見たことがなく、今回は並べて見比べられる良い機会だったのだが、そういう写真の撮り方もしないまま、山菜を食べる会の差し入れにして、あっけなくお腹に収まってしまった。
「花より、きのこ」はいいが、いつまでたっても学究的態度が身に着かず、食い意地ばかりでお恥ずかしい限りである。
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2016年ゴールデンウィークのまとめ

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西尾市の実家には、耳が遠く足も不自由な母と認知症の父が何とか二人で暮らしていたが、2月末に母が救急車で入院してからは、宅配弁当をレンジで温めていたことを忘れ、そのまま食べずに過ごしてしまうような父が気がかりで、毎日、僕と妻、妹の3人で病院と実家を行き来している。

この2カ月で母にも認知症の症状がはっきり出始め、父の認知症も一層進行し、排便への不安感が増して混乱した言動になる夕方は、実家に父を一人にしておけなくなってしまった。
これまでいくら説得しても、両親がサービス付き高齢者住宅への転居や介護サービスの積極的活用を拒み続けているうちにこの状態に陥り、選択肢が次第に狭まる中、ケアマネさんにも相談しながら対応策を模索している。

介護側のストレスが溜まらないよう、交代で行き来しているものの、これまでのように自由にきのこのために遠出するのは難しくなってしまった。とはいえ、このゴールデンウィーク期間中も、数時間の空き時間を見つけては、近場できのこ観察に出かけた。

1枚目は、5月3日に大量発生していたウラスジチャワンタケ。この日は、充電池を入れ忘れたままオリンパスPEN E-PL7を持ってきてしまい、代わりに奥方用のオリンパスTG-4の顕微鏡モードで撮ったもの。

2枚目は、4月29日に見つけたアミガサタケの群生の中から。一度にこれほどの群生を見たことがなく、久しぶりに興奮したが、既に老菌や腐りかけのものが目立ち、その中でもまだましなものを持ち帰った。

3枚目は、5月4日に西尾で見つけたカンゾウタケ。前日の3日に、2年弱使って動作が重くなったAQUOS SHL25からiphone6Sに買い替えたので、試し撮り。

最後は、7日土曜日に、家族が僕の還暦祝いをしてくれた際のプレゼントの数々。きのこ付き頭巾と色紙は徹夜で手作りしてくれたもの。ありがたやありがたや。。
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春のショウゲンジ

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毎年5月末頃は、春のホンシメジを見に飯田方面に行っている。
発生時期としては、雨が多く低温の年は遅くなり、乾燥と高温の年は早くなる傾向にあるのだが、みんなと集まる日程をそれに合わせるわけにもいかず、結局は運任せとなる。

今年は雨が降っても少量で高温だったため、案の定、見つかるのは干からびた個体ばかり。ようやく、小ぶりながらも綺麗なホンシメジを2本見つけることができたが、気分は今ひとつ盛り上がらなかった。

しかし、その数メートル先に何やら明るい黄土色の傘が2つ見えた。まさかと思って近づくと、ショウゲンジであった。春のホンシメジは本来、滅多に見られない代物なのだが、好不調はあっても毎年見られるのが普通になってしまうと、むしろショウゲンジに出会う方が驚きが大きい。
ナラタケやアミタケも、少量だが春にも出るので、ショウゲンジが出ていても不思議はないのだが、自分にとっては全く初めての経験である。

ということで、今回は1枚目の写真がショウゲンジ、2枚目の写真がホンシメジ、という順番となった。来年こそは、ホンシメジの大行列を拝ませてもらいたいものである。
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ヤマドリタケモドキのシーズンは?

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ブログを始めて10年、1ヶ月間更新が滞ってしまったのはこれまでに1回だけ。先月は久しぶりに何も書かずに過ぎてしまった。
出歩く機会が減れば、それに比例してきのこを見る時間も減るので、当然の結果ではある。この間の収穫といえば、やたらに認知症やうつ病の薬の知識が増えたことぐらい。

各地からヤマドリタケモドキのぷっくりとした幼菌の姿をさんざん見せつけられ、近くの公園に繰り出してみたものの、意外に菌影そのものが少ない。
やっと美形のヤマドリタケに出会えたと思ったら、もう中身がフカフカの状態だった。一方で巨大化したものもあり、いったいいつが発生のピークだったのか、あるいはこれからなのか、今ひとつよく分からない。

場所を変えてみたところ、傘の縁が波打つところから名づけられた「フリルイグチ」(仮称。僕らは勝手にニセアカジコウと呼んでいましたが。)がもう群生していた。これまでは梅雨明けくらいのタイミングで出ることが多かったので、これに関しては少し発生が早いような気がする。

今朝、目玉焼きの付け合わせにフリルイグチの幼菌をソテーしていただいた。ヤマドリタケモドキと違って、柄も傘もフカフカになることがないので、かえって食感が良いくらい。きのこにカロリーはほとんど無いが、少しエネルギーを分けてもらえたような気がする。
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深山のタマゴタケ

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いつの間にか梅雨明けして、もっと暑くなると思ったら、今のところ案外過ごしやすい日が続いている。
例年だと、梅雨明け前に雨がたっぷり降った後、気温上昇とともに夏きのこが一斉に顔を出し、山が賑やかになるのだが、今年はどうもそういうリズムになっていない。

少し標高を上げれば山の様子も違うだろうと足を延ばしてみたが、やはり全体的にきのこの発生量が少ない。その中で、存在感が際立っていたのは、このタマゴタケ。

タマゴタケは低地の里山でも見かけるが、針葉樹中心の深山だと、他に遮るものがないので、相当遠くからでもそれと分かる。この季節、低地だとうるさく付きまとってくるヤブ蚊もいないので、落ち着いて写真が撮れるのが実にありがたい。

さて、関係者には、本当は別のきのこを狙って行ったことがバレバレではあるが、この書きぶりと写真で、その結果がどうであったかは容易に想像がつくはずである。
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信州きのこの会 日和田高原観察会

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信州きのこの会には、20年前に3年ほど入会していたことがあるが、当時は会報「紅天狗」の読者というだけで、一度も観察会に行くこともなく退会。数年前に入り直してからは、年に1、2回は観察会に参加するようになった。

北信や東信方面の観察会はさすがに遠いが、自宅から約3時間で行ける日和田高原なら、南信や三河山間部ではなかなかお目にかかれないきのこに出会えるので、毎回楽しみにしている。

その代表格が、オオツガタケ。自分が行く南信のツガ林ではまだ見つけたことがなく、ここまで来ないと採れない。今日は欲を出して、道路からかなり離れたツガ林に分け入って探したものの、結果は幼菌1本、開ききったもの数本だった。

お昼前には続々と判定会用にきのこが持ち込まれ、シートに並べられていく。中にはマイタケやオオモミタケといった垂涎の的も。。観察会の開始時点では、今日は発生状況が良くないという触れ込みだったが、それでも大勢で探せばちゃんと見つかるものである。

観察会は勉強になるのはもちろんだが、ちょっぴり悔しさのエッセンスも効いて、とても良い刺激になる。
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ホンシメジとシャカシメジ

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ホンシメジとシャカシメジでは、シャカシメジの方が若干早くから出始めるだけでなく、株立ちの形状も相当異なるので、今まで見分けで迷うなどということは無かった。

ここはいつもシャカシメジが出る場所だし、数メートル先には、こんもりとした典型的なシャカシメジの幼菌もあったので、何となく柄がしっかりしているなあとは思いつつも、立派な群生にワクワクして写真を撮るのももどかしく、カゴの中に収めていった。

ところが、少し歩いた先で今度は典型的なホンシメジの株を見つけ、先ほど採ったきのこを改めて見てみると、自分の思い込みによる間違いだったことに気づかされた。このキャンプ場には同時にハタケシメジも出るので、違いを比較できて面白いが、写真では微妙な発色や質感が表現できず、なかなかその差が分かりにくい。

それにしても、家族連れキャンパーの楽しそうな声が聞こえる中、傍らでナイフを出して、そそくさときのこを採ったりしていると、怪しい人と間違われそうだ。というより、怪しい人そのものだろう。
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どちらも主役級

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今年は山に行く機会が少ない割には、これまでのところ、ちゃんと採るべきものは採れている。
先週末は、コウタケを段ボール一箱ぐらい採ろうと意気込んで行ったものの、結果としては我が家が一晩で消費する分量くらいしか採れなかった。しかし、たくさん採れたとしても、今年の天気では天日干しができずに腐らせていたかもしれない。

コウタケはやや期待外れだったが、稜線沿いの目につきやすい場所で、運よく良型の15センチ級マツタケが1本だけ採れた。ここでは最近はなかなかお目にかかっていなかったので、この不順な天候はマツタケには良かったのかもしれない。滞在時間2時間弱でこれだけ採れれば上出来。

どちらも主役級のきのこが採れ、家に帰って1日目はマツタケご飯、2日目は去年の乾燥コウタケと新鮮なコウタケを使って、香たっぷりのクリームパスタをを家族みんなで賞味させてもらった。あと1時間あれば、もっと採れていたかもしれないなどと考えるのはやめておこう。ばちが当たる。
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雨とコウタケ

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夏の間まとまった雨が降らないと思ったら、一転して9月はずっと雨模様、晴天率が高いはずの10月の3連休も雨で始まった。
毎年恒例となったキャンプ場でのきのこ狩りイベントのお手伝い。2日目にあるイベントの下見と標本採集という口実で、雨の降るなか、滑りやすい木の橋を渡っていった。

トキイロラッパタケの大群生は後回しにして道を進んでいくと、もう巨大なコウタケが斜面の上に見える。入り口でこの状態なら、いつもたくさん出ている場所はどうなっているのかと、そのポイントに踏み入って思わず絶句、一緒に来た仲間に早くこちらに来るように声を上げた。

20年ここに来ているが、これほどの大発生はなかなかお目にかかったことが無い。足元にも、薄暗く雨でかすんだ斜面の上下にも、見渡す限りコウタケだらけ。ポツリポツリとあるのではなく、どれも群生の状態で固まって生えている。

雨の多さがこの群生をもたらしてくれたのだが、さすがにこれだけ降り続くと痛みも早い。既に採る時期を過ぎてしまっているものも多く、選別しながら採っても腰カゴはすぐに満杯になってしまった。

今回の泊りには、きのこがプリントされたBURTONのテントをデビューさせようと考えていたが、軟弱にもキャビンを選択し、屋根の下で仲間たちときのこを煮たり焼いたり、楽しい時間を過ごした。

翌朝、イベントの時間には雨も上がり、多くの参加者がきのこイベントに参加した。僕らは、持ち込まれたきのこを、食べられるか食べられないか、きのこ鍋に寄付してくれるか自分で持ち帰るか、という単純だが実用的な判別をするのがお役目。

1泊のキャンプは本当に久しぶりだった。一足早く9月に老人ホームに入れた母親に続いて、先週末には父親も母と同じ二人部屋にうまく収まってくれて、2月末から続いた大変な介護の問題もようやくひと段落付くことになった。

誰しも通る道とはいえ、当事者になって初めて分かるということばかり。自分自身の老熟とも向き合いながらの経験は、辛いばかりでもない、静かな驚きの連続だったような気がする。
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